近未来SFパラレル的な感じです。ちなみに サイエンス・フクション ではなく スコシ・フシギ のほうでお願いします。
アンドロイドなミカド君とクローンなイザヤさんの話。
大本は帝人君と臨也さんなんですけど、帝人君がある流行病に罹患。科学が進歩した世界でも治せない不治の病っていうよくあるよくあるな展開です。
この帝人君と臨也さんはつきあってます。結婚してんのかくらいのおつきあいです。
原因は遺伝子疾患。発病したら薬でなだめつつ生きていくしかないけれど、定期的に強烈な痛みが肺を襲うっていう。別に肺じゃなくてもいいけど。
呼吸ができなくなって、死ぬほど苦しいので発病したらだいたい安楽死を勧められるんですね。
でも臨也さんが帝人君にそれだけは許さないって言うんですよ。勝手に病気になっておいて死にたいなんてひどい、みたいな。
帝人君も臨也さんを残して行くことに負い目があるのでおとなしく言うことを聞いてあげるんですけど痛いものは痛いので、発作が起きると臨也さんにしがみついて苦しい、痛い、苦しいってすごく一生懸命訴えます。だっこしてあげてる臨也さんの手に血がにじむくらい爪をたてたり。そんな帝人君の頭を撫でながら「ごめんね、苦しいのもつらいものわかるけど死ぬのだけは許せない」って自分のエゴを押しつけるわけです。
帝人君はそんなときの臨也さんが自分と同じくらい痛そうな顔してるのでなおさら痛い痛いと言って悦に入るとんだ似たものバカップルです。
そんな状態がしばら続くんですけど、ある日突然臨也さんが「もういいよ」って帝人君に言ってあげます。毎日のように痛みにのたうち回る帝人君を見ていることに耐えられなくなったわけです。
帝人君はほっとするの半分、残していく寂しさ半分ながらも安楽死をするつもりで処置に入る、わけですが。
臨也さんは帝人君を安楽死ではなく冷凍睡眠させます。今はだめでも未来でなら治せるかもしれないっていう望みをかけて。
帝人君の体は国家機密レベルのところに安置して何があっても大丈夫なようにし、臨也さんは情報屋を営みつつ少しでも帝人君の病気の治療法が見つかるようにいろいろ尽力します。
だけど臨也さんが生きている間に治療法が解明されないことはわかっていたので、クローンを作ることにしました。
記憶はすべてデータ化してクローンが引き継げるようにし、そのデータを管理する存在としてアンドロイドを雇います。
このアンドロイドがミカド君です。
臨也さんは死ぬまでずっとミカド君をそばにおいて、外見は自分の恋人そっくりなことや、ミカド君が見たものや聞いたことを帝人君に教えてあげてほしいとか言いながらミカド君をそこそこ大事にします。ミカド君であって帝人君ではないのでややこしいところですが。
ミカド君はかなり高性能に作っているため、頭に乗せているメモリだけでは足りないので臨也さんちのおっきなパソコンとネット通信でつながりデータのやりとりをしています。そのためいろんなことを覚えるし、絶対に忘れないっていう。
臨也さんが寿命を迎えて、いつか帝人君に会えたらいいなぁと息を引き取るのを見守ってからミカド君は臨也さんのクローン一体目を製造します。
記憶データなどもすべて引き継がせますがあくまで臨也さんではなくイザヤさんにしかなりません。後から付け足された記憶はクローンにとって本で見たような他人事の記憶としか残らない。
そういうこともわかった上で臨也さんはクローンを残したわけです。帝人君が目を覚ましたときに一人じゃかわいそうだし、あの子の隣にいるなら俺だよね? くらいのノリで作ってるっていう。
初代イザヤさんが目覚めたときにミカド君はものすごく人っぽい仕草で、おはようございますと声をかけます。
ミカド君は優秀なアンドロイドだと自負心もあったし何度も帝人君のデータを臨也さんに見せてもらっていたので(盗撮データとかあるんですよたぶん)自分が完璧に帝人のふりをしているという自信がありました。
イザヤさんも最初はミカド君のそれを受け入れていたんですけど一緒にいるうちにどうしても違和感が出てしまい(イザヤさんもミカド君も偽物なのでしょうがない)帝人君のふりをするミカド君を拒絶します。
どうしたらいいかわからないミカド君の目の前で「ごめんね、俺はあの子じゃないとダメみたいだ。俺が一体目だからこんなに強く彼に固執しているのかもしれない。だから二代目とうまくやってほしい」と自分で命を絶ちます。
ミカド君は初代イザヤさんの死体を見て、完璧にできていたはずの演技がうまくいかなかったことを反省しイザヤさん二代目からは事務的に接するようになります。
クローンは短命なのでだいたい10年~20年くらいで死んでしまいます(寿命ではないから外見は年相応になる)。
初代と二代目と三代目イザヤさんは帝人君を眠らせた臨也さんの年にしておいたミカド君。二代目も三代目も人ではないアンドロイドをあまり好きではないご様子(臨也さんが人ラブなのは遺伝子レベルらしい)。嫌いでも好きでもない、的な、アンドロイドはただのツールでしょっていう。
ふと思いついて四代目は五歳くらいにして記憶データを引き継がせなかったり、五代目は四十歳くらいにしてみたり、六代目は年齢は初代達と一緒だけど記憶データの感情データだけは引き継がないようにしたり(何回もやってるうちにこちょこちょスキルを増やしてるミカド君)していろんなイザヤさんの可能性を見つめるミカド君。
七代目は十歳にしてみました。五歳だと成人してすぐに亡くなってしまうので、これくらいの年だと人間の最盛期の10~30歳を過ごせると判断した結果です。
いろいろ試した結果、感情データは引き継がないほうがいいと判断したミカド君は記憶データのみ七代目に植え込みます。とは言っても十歳の脳にふさわしい程度のものです。
場合によっては帝人君の冷凍睡眠を覚ますことを選択しないイザヤさんがいるのですが(四代目と六代目がそうだった)ミカド君の見立てでは帝人君の病気の治療法が確立されるのはあと100年はかかりそうなのでそれまではいろいろしてみることに。
で、この七代目とミカド君の話が本筋なんですけどここまでがもう長いのでいいや。
七代目を育ててるうちに七代目が臨也さんの記憶データみつけて勝手にインストールしたり、それで帝人君のことを知ってミカド君が微妙な気持ちになったり、知った上でミカド君と帝人君を比べなかったり、ミカド君の見立てでは一番臨也さんに近いと思わせるような人格だったり。七代目イザヤさんは帝人君よりミカド君のほうが興味あるてきな。長いこと稼働しているせいでものすごく人間くさくなってるんですけど当の本人は初代イザヤさんがトラウマになってて所詮はアンドロイド、人とは違うって思ってるとか。
妄想は楽しいね。でもこれの一番の妄想ところはミカド君が自分のボディを変えられるところです。脳にあたる部分はすべて外部にあるのでボディが壊れたら新しいのに切り替えていわけですが。基本的にミカド君は身軽で外見も帝人君を意識したものを選ぶんですけど(外見に関しては臨也さんがそういうプログラムを埋め込んだせい。解除もできるけどミカド君は臨也さんが帝人ではなくミカドにくれたものとして大事にとってるっていう)七代目がおもしろがって女性タイプのボディ持ってきたりとかね。限りなく人に近いボディを持ってきたりね。もちろん外見はミカド君がメインで使っているボディにそっくりです。だからいろいろプレイにも幅がってうん、結論として私はこの話がしたかっただけなのでそろそろ終わりにします。
もしこんなところまで読んでくださった方がいたらお疲れさまでした。いつだっていかがわしい臨帝を考えてる私の妄想におつきあいくださりありがとうございます。
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